1958年に竣工され、「日本近代建築DOCOMOMO100選」にも選ばれているのが「聖クララ教会(与那原カトリック教会)」です。与那原町の中城湾に面した丘の上に建つ教会です。外観は中央部が低くなったバタフライ屋根が特徴で、構造は鉄筋コンクリート造り。表面には沖縄の現代建築でしばしば用いられるようになった花ブロックが使われています。礼拝堂の内部は片側前面がガラス張りで、内部空間を自然光で満たすとともに、海からの風を取り込んでいます。ローコスト建築でありながら、沖縄の風土をうまく利用した建築になっており、今も建築ファンが見学に訪れています。2009年に改装工事を行っており、建築後50年以上が経った現在でも手入れが行き届いており、大切に使われている様子が見て取れます。