- いえらぶ不動産コラム>
- 住まいのノウハウ>
- 大家さん相談所に寄せられた不動産投資に関するお悩みまとめ
いえらぶの運営する、大家さん相談所は不動産に関するさまざまな問題に対して、日々、現場の最前線で業務に携わる専門家である不動産会社からのアドバイスを受けることができるサービスです。
相談者は不動産投資を実際におこなっている大家さんはもちろんのこと、これから不動産投資を始めようと考えている方や現在、賃貸住宅のお住まいの入居者の方など多岐にわたります。
過去の投稿なども閲覧可能なので、同じようなことで悩んでいた方の解決方法などを参考にできる点が最大の魅力です。
ここでは、いくつかのエピソードを取り上げながらご紹介いたします。
→https://www.ielove.co.jp/owner/soudan/
アパート1棟買って、自分で住んでいる方っていますか?
まず、初めにご紹介するのは、不動産投資を検討しているご様子の生田さんです。
その投稿内容は、投資用物件の1室を自己使用することについてのようです。
アパート1棟を購入してその1室を自己使用とすることで、本来、支払うべき賃料を節約することができるため、資金効率が良いのではないかとの相談です。
それに対する回答は株式会社リファインドの服部さんです。
生田さんの質問の内容を実際におこなっている親戚を例に挙げ、空室リスクや管理費や税金など出費に対する備えが重要であることを意見しています。
それと同時に生田さんの年収に触れ、そもそも、アパートの購入が難しいとのアドバイスをです。
他に回答をしている不動産会社さんがいますが、やはり融資がネックになるのではないかと概ね同様の意見が続きます。
これは、不動産投資を検討する方が一番、初めに遭遇する問題です。
不動産投資は金融機関からの融資を受けることでレバレッジを掛けることで成立する事業です。
もちろん、潤沢な資金や資産があれば話しは別ですが、回答者のアドバイスどおり、金融機関の融資を判断する基準は簡単にクリアできるものではありません。
金融機関によって、年収700万円以上や、預貯金や金融資産3,000万円以上、頭金を物件価格の2割以上差し入れなければならないなど、それぞれ独自の基準を設けていることが一般的です。
また、不動産投資では購入時の手数料や不動産取得税、登録免許税、印紙代など購入に掛かる諸費用や、購入後に空室が出てしまった場合の空室リスクおよび原状回復費用、重ねて不意に発生する設備不具合による修繕費用など多くの出費に耐えられるだけの余裕を持って、運用をおこなわなければなりません。
もし、年収など、金融機関の基準を満たさず、潤沢な現金が用意できないのであれば、回答者の服部さんのアドバイスどおり、中古区分のワンルームなど、比較的、投資金額を抑えられる物件を選ぶか、不動産投資をおこなわないかのどちらかを選択すべきです。
万が一の場合でも耐えられるような体力を整えるためには、まず本業に注力したり、転職するなどして給与水準を上げることに専念し、節約や副業で資金を貯めることから始めることをおすすめします。
今回、アドバイスをしている不動産会社の詳細は下記よりご覧いただけます。
専任媒介か一般媒介どちらの方が空室対策には良いですか?
続いて、ご紹介するのは、中古戸建のオーナーさんであるおのださんです。
おのださんは所有する戸建賃貸の募集を地域で一番の客付け能力のある仲介業者へ専任で依頼しているようです。
しかし、3か月たっても内見が7件しか入らず、申し込みには至っていないとのこと。
そのため、専任から一般媒介に切り替え他の仲介業者からも募集をおこなってもらいたいそうです。
ただ、一般媒介だと、仲介業者のやる気が下がってしまうのではないかとご心配の様子。
これに対する回答は有限会社ゑびす建設の黒川さんがグッドアンサーとなっています。
黒川さん曰く、賃貸の場合、一般媒介に切り替えても、仲介業者のやる気が下がるということはないため、幅広い仲介業者へ声がけすべきとのご意見です。
また、専任1社のモチベーションよりも、一般で複数の仲介業者のモチベーションを上げる方法を検討すべきとのアドバイスもしています。
他の回答者も概ね黒川さんと同じ意見ですが、募集条件の見直しや一般媒介による複数の仲介業者からの募集により一番手の確保が難しくなるために、一般媒介を敬遠する担当者もいるという現場の意見もあります。
この問題は空室に悩む大家さんなら誰しもが考えたことがあるのではないでしょうか?
物件ごとに状況が異なるため、正解と言える方法はひとつではありませんが、回答者のアドバイスどおり、賃貸の場合、売買ほど、専任と一般媒介の違いは仲介業者へのやる気に大きく影響しません。
専任の仲介業者は仲介手数料と成約手数料とを2重で得たいがために自社での成約を目論んでいるのかも知れませんが、レインズなど業者間流通サイトなどへの情報掲載がおこなわれているかどうかを知る術は一般の大家さんにはありません。
とはいえ、成約にならなかった場合は専任の仲介業者にもなんのメリットも発生しないので、3か月以内に成約にならない場合などと期限を定めて一般媒介へ切り替えることを提案してみると良いでしょう。
しかし、成約に至らない理由が本当にリーシングの怠慢なのかどうかを検証する必要もあります。
自ら近隣の仲介業者への営業をおこなったり、反響の有無や相場の変動など、現場での意見を聴き込んで、募集条件が適正であるかどうかを確認しておくようにしましょう。
また、一般媒介で複数の業者に依頼することで発生する一番手が確保しにくいという問題は一理あります。
ある程度、募集する仲介業者を限定するなど対策を講じると良いでしょう。
今回、アドバイスをしている不動産会社の詳細は下記よりご覧いただけます。
→有限会社ゑびす建設
→株式会社LEGATO 賃貸住宅サービスNetWork布施店
投資用不動産に自分で住む場合
最後は不動産投資について、勉強をなさっているタムラさんからの投稿をご紹介します。
マイホームの購入にあたって、投資用物件を購入して自己使用したほうが税務上、有利になるのではないかというご質問です。
質問の真意は減価償却を経費として計上することで、給与分の所得税の還付が受けられると考えているようです。
さらには、その物件に将来、配偶者と同居した場合、譲渡扱いになるのかどうかを知りたいようです。
これに回答しているのがセンチュリー21メイクスの野川さんです。
投資用でも実需でも販売の形式を問わず、自己使用するかどうかは自由であるとの前置きのうえで、自己使用の場合は事業とはならないため、減価償却を経費計上することはできないとの回答です。
なお、アパートなど複数住戸の物件であればなにか良い方法があるかも知れないが、税理士などに相談することを勧めています。
重ねて、配偶者と同居しても物件の所有名義が変更とならない限りは譲渡扱いにはならないとしっかりお答えになっています。
投稿をしたタムラさんはおそらく減価償却がどんな場合でも経費計上できるものだという認識からの質問であったと推測しますが、もちろん事業として不動産の運営をおこなっていない場合は減価償却は経費計上できません。
しかし、節約ということであれば、アパートのような複数住戸ある不動産の1室を自己使用することで、今まで支払っていた家賃分を貯蓄へと回せるという効果を得ることができます。
とはいえ、そもそも、住宅ローンと不動産投資用のローンとでは金利も違い、税制上の優遇措置にも大きく異なるため、投資用のローンで住宅ローン以上の節税効果を得ることは難しいでしょう。
今回、アドバイスをしている不動産会社の詳細は下記よりご覧いただけます。
まとめ
大家さん相談所では、不動産に関する悩みや疑問、質問に対して、不動産の専門家からの回答を受けることができます。
何気なく疑問に思ったことから、意見が割れるような内容まで、さまざまな見解を見ることができるため、いざというときに活用してみると良いでしょう。
また、ご自身の悩みを投稿してみることで思わぬ解決策が見つかるかも知れません。
いえらぶでは物件や不動産会社の口コミを見て比較できます。
よりクリアな情報から、あなたにぴったりの
いい家を選んでみませんか?
お部屋を探す
Writer この記事を書いた人
- いえらぶコラム編集部
- いえらぶコラム編集部は、皆さまの住まい探しに役立つ知識や、暮らしを豊かにする情報を発信していきます。