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- 不動産売却を決めたらまずやる物件調査と価格査定とは?
目次
不動産売却をしようと考えたときに、一番気になることは「持っている不動産の価値ってどのくらいだろう?」「いくらで売れるのだろうか?」という懸念ではないでしょうか?
そこで、「いくらで売れるのか」という不安と疑問に応えてくれる「物件調査」と「価格査定」についてご説明します。
これからの不動産売却に向けて、ぜひご活用ください。
不動産売却に向けた「物件調査」と「価格査定」とはどのようなもの?
不動産売却に向けて、より適正により的確な調査と査定が必要になりますが、物件調査と価格査定とは具体的にどのようなものなのでしょうか?
専門の不動産業者がおこなうものではありますが、大切な不動産を売却するわけですから詳しい内容を知っていたほうが良いですよね。
ここでは、「物件調査」と「価格査定」について詳しくご説明します。
物件調査とはどのようなものなのか?
物件調査とは、専門の知識を持った不動産業者が物件の概要について調べる作業のことを言います。
この作業は、物件の適正な価格と情報を提示するためには欠かせないのです。
不動産売却を進めるうえで、不動産についての知識をもたない方同士が取引を行おうとしたときに、不動産に適した正しい価格設定ができずに困ってしまうということが予想されます。
そこで専門の知識を持った不動産業者が仲介に入って、売却に向けた公正な価格を提示して取引を助けます。
そのための作業が物件調査なのです。
不動産売却における価格査定とは?
価格査定とは、不動産の売却をする際に、いくらで売却できるか見込み額を算出することです。
不動産売却をお考えの方にとっては、一番気になるところではあります。
価格査定の方法には机上査定と現地調査の2つがあり、それぞれに特徴があります。
机上査定の特徴としては、売却したい不動産の築年数や面積をもとに同条件の物件の平均価格から査定する方法です。
とりあえず査定額を知りたい場合におすすめの方法となっています。
現地調査は、実際に現地に赴き細かく状態を確認して査定する方法になります。
机上査定とは違って、精度の高い査定価格を提示することが可能になる方法です。
次に、物件調査の流れと価格査定の流れについて、それぞれ分けてご説明します。
不動産売却時の物件調査の流れ
物件調査では、ここで算出された査定額が売り出し価格の基準になります。
大事な基準となるので、どのようなところを重点的に調査するのか、またどのようなやり方なのかを知っておくことが大切です。
ここでは、物件調査の種類と調査の流れについて解説していきます。
物件調査の流れを確認しよう!
物件調査は、7つの流れに分かれています。
1.訪問調査
訪問調査は売却をご検討されているご本人への聞き取り調査のことで、住宅ローン残高や税金等の滞納の有無、相続人の存在や収益金の発生状況などを調べます。
2.現地調査
不動産会社が、実際に現地に赴いて、建物の配置や境界、道路の接し具合や近隣状況を確認していきます。
内容は、道路調査・公図とのズレの確認、そもそも境界がない場合も、建物の状況・騒音・においのチェックなど多岐にわたります。
3.法務局調査
ここで登記簿謄本を参照して、所有者の名義は誰になっているのか、もし共有名義(所有者が複数いること)ならば、持ち分の配分はどうなっているか、そして抵当権の状況、近隣の所有者の有無などを確認します。
4.役所調査
役所調査では、不動産の建築方法や、それに伴うリフォームなどの制限、接している道路の種類や、利用している電気・水道・ガスの設備状況などを確認することができます。
役所調査をすることで、売却する不動産がリフォームができるかどうかなどがわかるので、販売活動戦略を練るときの参考になるのです。
5.ライフライン調査
物件調査で重要といえる、電気やガス、水道などのライフラインを調査します。
ライフラインが整備されていない物件だと、成約することはほぼないのでしっかり調査します。
調査項目は、飲料水調査・電気調査・ガス調査・下水施設調査などです。
6.市場調査
不動産は人気によって価格が上下します。
そのため、市場の動向をチェックすることは重要で、周辺物件の値段を参考にするだけでなく、どれくらい売りに出されているのか、売り出しからいくら値下げしたのかを調べ、適切な価格の設定に役立てる調査です。
7.取引事例調査
取引事例調査は、過去に近隣で似たような物件が売却された事例を調べることで売り出し価格だけでなく実際の成約価格を調べることにつなげる調査です。
マンションと一戸建ての物件調査の違い
不動産売却時、マンションと一戸建てでは部屋以外の調査に違いがあります。
・マンションの場合
共用スペース(ポスト、廊下、駐輪場など)の状況・ゴミ収集場所やルールについて・バリアフリー環境が整っているか・管理規約(ペット飼育や楽器演奏、喫煙などの可否)・もともと付いていた設備の状況、などです。
・一戸建ての場合
建て付けや雨漏りなどについて・近隣建物の状況について・リフォーム状況について・境界の確認・埋没物の確認・接道状況の確認、などです。
不動産売却時の計算方法
ここでは、不動産売却をおこなううえで、一番気になる査定価格の計算方法をご説明します。
気になる査定価格の計算方法は?
査定価格は、実際に売れる成約価格を見据えての価格になるので大変気になるところですよね。
査定価格の出し方には、取引事例比較法・原価法・収益還元法の3つがあります。
それぞれについてご説明します。
①取引事例比較法とは?
周辺の類似物件の取引事例から、価格を査定する方法です。
たとえば、「近くの似た間取りのマンションが2,000万円で売れたから、このマンションも2,000万円程度だろう」という査定方法になります。
とても分かりやすいですよね。
②原価法
原価法は、主に戸建ての建物部分の査定に用いられる計算方法です。
原価法ではまず、現状の建物を今建てたらいくらくらいになるのかを求めます。
そして、その価格に築年数を加えて価格を減価して求めていくのです。
たとえば、築15年の木造戸建てを査定するとき、今建てると2.100万円として計算してみます。
木造の戸建ての「建物」は築25年で価格をゼロと査定するので、築15年だと10年分の価値があるということになります。
査定価格=2.100万円×(25年-15年)÷25年=840万円ということになります。
③収益還元法
収益還元法は、収益物件(アパートや賃貸マンション、店舗など)の価格を求める際に利用する方法です。
計算方法は、家賃収入から税金や保険料などの費用を差し引き、その価格を利回りで割ると価格が求められます。
不動産売却をご検討中の方は資金計画を立てますが、高い査定価格で計画を立てると見直しが生じてしまう可能性があるので、低めの査定価格で資金計画を立てることをおすすめします。
まとめ
不動産売却には専門用語が多く、分からなくて不安になることも多いと思います。
また、いくらで売れるのか査定してもらった後に決定しようという方もいらっしゃるでしょう。
不動産売却をご検討される際には、信頼できる不動産会社を選び相談することも大切ですね。
ぜひ、今回の記事もご参考になさってください。
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