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- 正直不動産第6話から学ぶ!「建築条件付き土地」の見極め方!
目次
2022年4月から山下智久さん主演のドラマ、「正直不動産」が放送開始されました。(NHK総合)
原作はビッグコミックで連載中の漫画で、累計発行部数は120万部を超えます。
山下智久さん演じる主人公「永瀬財地」は登坂不動産に勤める№1営業マン。
『千の言葉のうち真実は三つしかない』という意味で、千三つといわれる不動産業界。
永瀬自身も嘘のセールストークを得意とし、登坂不動産で成り上がっていきます。
そんな永瀬ですが、あることがきっかけで嘘がつけない身体になってしまいます。
正直すぎる不動産屋となった主人公永瀬が起こす痛快な人間ドラマは必見です。
今回は、第6話のあらすじのご紹介とともに、ドラマ内で取り上げられたキーワード「建築条件付き土地」について解説していきます。
ドラマ:正直不動産第6話のあらすじ
5月10日放送の6話では、永瀬はある大型案件を売上ナンバーワンの桐山貴久(演:市原隼人さん)と共同で担当するよう社長から命じられます。
その案件とは、竹鶴工務店が売主となる「建築条件付き土地」を売り、そこに6棟の住宅を建てる、というものでした。
建売住宅とは違い、更地にイチから家を建てるので、買主の希望を反映した家が建てられそうに思いますが、永瀬はこれを一蹴。
しかも、竹鶴工務店が計画したプランは非常に杜撰なもので……
是非、最後までご覧ください。
正直不動産第6話キーワード:建築条件付き土地
そもそも建築条件付き土地とはどのようなものでしょうか?
建築条件付き土地とは、その土地の売主が指定した工務店で建築をすることを条件に販売される土地のこと。
また、その会社と一定期間内に請負契約を結ぶことも条件となります。
従って、ドラマ中では竹鶴工務店が売主で、竹鶴工務店で家を建てることが条件となっていました。
しかし、物語の中で竹鶴工務店は請け負った工事を下請け企業である秋川工務店に、極細ペンシルハウスしか建てられないような無理なプラン、かつかなり安い金額で丸投げしていることが判明。
つまり、そのプランと金額に見合った材料で住宅を建てた場合、欠陥住宅となってしまうことが明白だったわけです。
このような建築条件付き土地を選ばないようにするためには、どのようにすれば良いのでしょう?
まずは、建築条件付き土地のメリットと注意点を把握しましょう!
建築条件付き土地のメリットとは?
はじめに、どのようなメリットがあるかを見ていきましょう。
買主にとっての建築条件付き土地のメリットは、大きく分けて3つあります。
間取りや仕様を自由に選べる場合がある
建築条件付き土地で建てる住宅は「売り建て住宅」とも呼ばれます。
建て売り住宅の反対になるので、間取りや設備、内装を自由に選べそうに思われるかもしれませんが、実は売り建て住宅のプランはある程度決まっている場合が多いんです。
しかし、なかには「大枠は決まっているが、多少の間取りは変更ができる」「設備は取り扱いのあるメーカーの中から選択が可能」など、間取りや仕様をある程度自由に選択できるケースもあります。
イチからプランを考える必要がないので、住宅に関する知識が少ない方やあまり手間を掛けずに購入したい方にとっては、時間を効率的に使いながら好みを反映したプランづくりをすることもできそうです。
土地を割安で購入できる場合がある
建築条件付き土地は売った後に住宅を建てる利益も見越して価格を設定するため、土地を相場よりも安く取得できることがあります。
一見すると土地の価格分得をしているように思えるかもしれませんが、割り引いた土地の金額を住宅の建築費用に上乗せしているケースもあるため、一概に得をするとは言い切れません。
この場合、土地の価格だけでなくその後に建てる住宅の建築費用も込みで比較検討をしましょう。
土地価格と建築費用の合計が相場よりも安くなるようであれば、割安で建てることのできるチャンスかもしれません。
工務店探しをする必要がない
住宅に関する知識がない場合、工事を依頼する工務店やハウスメーカーを選ぶのは骨が折れる作業ですよね。
建築条件付き土地であれば、はじめから工事を請け負う工務店が指定されているため、工務店探しに時間を使う必要がないのは大きなメリットのひとつです。
先ほどのとおり、住宅のプランを完全に自由に選ぶことはできませんが、手間や時間を節約して進めたいという方には良い選択肢だと言えそうですね。
建築条件付き土地の注意点とは?
それでは、次は建築条件付き土地を購入する際の注意点についても見ていきましょう。
注意点を事前に把握しておくことで、実際に購入する際にトラブルの回避に繋がりますよ。
注意点としては、大きく分けて3つあります。
購入から3ヶ月の期間内に請負契約を結ばなければならない
建築条件付き土地は一般的に、土地を購入してからおおおそ3ヶ月以内に工事の請負契約を締結しなければならない、というルールがあります。
すべての要素を検討するには3ヶ月は非常に短い期間ですので、内装や間取り選びにかける時間の余裕があまりないかもしれません。
決められた期間内に請負契約を結ばなかった場合、売買契約が無効となり、土地の購入が「白紙撤回」される可能性が高いです。
基本的には違約金などは発生しないので、手付金や預り金など契約に際して支払ったお金は戻ってきます。
しかし、なかには契約の際に解約条件として「手付金や預り金の返金はできない」旨が記載されている場合もあります。
解約条件のある契約書にサインしてしまっていた場合、残念ながら手付金や預り金は戻ってきません。
購入の際には、契約書の内容に解約条件など怪しい条件がないか、しっかりと確認をしておきましょう。
プランは自由でも、自由に決められない場合がある
建築条件付き土地に建てる住宅は、先述した通り、間取りや内装、設備などのプランがある程度決まっている場合がほとんどです。
しかし、なかには「プラン自由」とうたいながらもほとんどプランの変更ができないケースもあります。
実際に、正直不動産第6話の作中では基本の設計が既に決まっており、間取りの変更もかなわないような状況でした。
そのため、プランは自由ですとうたわれている建築条件付き土地でも、あまり鵜呑みにせず、「どれだけ自由に設計できるのか」を事前に確認しておくことが重要です。
また、プランがはじめからガチガチに決まっている土地の場合、売主側の意向が反映されていることもあり得ます。
「ある程度自由に計画できるかどうか」を事前に調べるのは、プランのみならずその他のトラブルを避ける上でも重要なポイントになるかもしれません。
請負契約をする建築会社を自分で選べない
建築条件付き土地では工事を依頼する会社を自分で選ぶことはできません。
そのため、あらかじめ指定されている会社の工事がずさん、無理なプランを計画している、ということも考えられます。
正直不動産の作中では、請負契約をする工務店がさらに下請けの工務店に工事を丸投げしており、非常にずさんかつ無理な計画で工事が進められようとしていました。
ここまであからさまなケースは稀かもしれませんが、トラブル回避のために指定された建築会社が信頼できるのかどうか確認するようにしましょう。
方法としては、その会社の施工実績を調べたり、口コミなどを事前に調べることが挙げられます。
とくに、建てた後のイメージが湧かない売り建て住宅では施工実績を調べることで、より具体的にプランをイメージすることができますよ。
まとめ
マイホームの購入は、多くの人が通る道ではありますが、知識がなければ分からないことも数多く、戸惑うことも多いですよね。
とくに、お金や時間を節約して購入を検討したい方には建築条件付き土地はオススメですが、知らないと損をしてしまう可能性もあります。
この記事を参考に、正しい知識を身につけた上で物件購入を検討することで、トラブルを避けながら自分たちに合った物件探しができると思います。
今回の正直不動産第6話では、永瀬と桐山の活躍により建築条件付き土地にまつわるトラブルを事前に回避することができました。
今後、どのような展開になっていくのか見逃せませんね。
毎週火曜日、夜10時からNHK総合で放送の「正直不動産」をぜひご覧ください。
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