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- 防音室にリフォームするための費用は?失敗しないための注意点を知って成功させよう
目次
「家で楽器の練習をしたい」「映画を大音量で楽しみたい」など、家をリフォームし防音室を作りたいと考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ただ、防音室を作るためにどれくらいの費用がかかるかなど、分からないことも多いですよね。
今回は、最初に防音室の特徴を述べたうえで、リフォーム費用や失敗しないための注意点などについてご紹介します。
防音性の高い部屋の特徴とは
まず、防音室とはどのような部屋のことをいうのか、また、防音性の高い部屋の特徴についてご紹介します。
<防音室とは?>
そもそも、防音室とは、四方の壁や天井、床の計6面を防音性のある素材で囲んだものをいいます。
また、防音材の重量が重く、厚ければ厚いほど、その防音性は高まります。
防音室のタイプとしては、もともと家を建設するときに設計時点から組み込んでいるようなものから、もとは防音室ではなかった通常の一室をリフォームし防音室にするもの、また、通常の一室に防音室BOXを設置するタイプのものなどがあります。
たとえ賃貸の物件であったとしても、大家や不動産会社の許可を得たうえで、退去するときに「原状回復」(入居前と同じ状態に戻すこと)さえすれば、防音室にリフォームしたり防音室BOXを設置することができます。
賃貸で防音室を考えている場合は、不動産会社にまず相談してみましょう。
<防音性の高い部屋の特徴とは?>
防音性の高い建物や部屋の特徴は、以下のようなものが挙げられます。
①鉄筋コンクリート造が最も防音性が高い
建物の構造としては、木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の3つがありますが、そのなかでも防音性が「高いのは、鉄筋コンクリート造です。
その次に鉄骨造、木造と続きます。
鉄筋コンクリート造の中に鉄骨鉄筋コンクリート造というものもありますが、防音性には大きな差はないといわれています。
②中空二重構造の壁は防音性が高い
壁も防音性を高める大きな要素になります。
なかでも、「中空二重構造」と呼ばれるものが、最も防音性が高いといわれています。
中空二重構造とは、壁の内側に軽量鉄骨を挟み空気の層を設けて、吸音材を敷き詰めたうえで石膏ボードを取り付けるといった構造のことをいいます。
通常の壁だと、コンクリートの壁紙を貼りつけただけのものなので、それに比べると防音性は非常に高くなります。
③床や天井の素材にも注目
床や天井も、音や振動を上下の階に伝えることになるため、防音性に大きく影響します。
床だと、吸音材や制震ボードを取り入れているものだと、音や振動を伝えにくくなります。
また、天井は石膏ボードなどの遮音材や、防震材などが入っていると防音性が高くなります。
④窓は三重サッシだと安心
窓は、騒音を伝えないために二重サッシを取り入れるものが多いです。
さらに高い防音性が必要な部屋は、三重サッシを導入すると安心です。
防音室にリフォームするための費用とは?
防音室にリフォームをするためにどれくらい費用がかかるかは、その方法によって変わってきます。
防音性のある部屋にリフォームする
まずは、部屋自体を防音性のある部屋にリフォームする方法です。
部屋を解体し、床、壁、天井の素材を、防音性の高いものに変えることになります。
部屋の広さや元々の部屋の構造などにもよりますが、費用は6畳240~300万円ほどが一般的です。
用途としては、ホームシアター用の防音室であれば安い費用(150~270万円)で抑えられ、ピアノやドラムなどの楽器だと費用が高くなる傾向があります。(130~500万円)
なかでも、ドラムは振動も伝わりますので、とくに防音性の高い仕様が求められます。
そのほかの楽器では、ピアノ、金管楽器、弦楽器、木管楽器の順番で高い防音性が必要となってきます。
具体的な方法と費用としては、以下のとおりです。
①床
・防音機能のある床材に変える(25~30万円)
・遮音マットを敷く(30~60万円)
・吸音材を敷きつめる(35~80万円)
・遮音カーペットを敷く(1~5万円)
②壁
・吸音材と遮音シートを入れる(18~25万円)
・防音換気口に変える(2~5万円)
③窓
・防音機能のある窓ガラスに変える(5~13万円)
・内窓をつける(7~15万円)
・遮音カーテンをつける(0.8~1.5万円)
防音室BOXを設置する
防音室をリフォームで作るには、部屋の中に組立型の防音室BOXを設置する方法もあります。
壁に釘をさせない賃貸にも設置することができ、工期を短く済ませることができます。
防音ユニットを設置するための費用は、10万円の簡易なものから、200万円以上するユニットまでさまざまです。
ただ、ドラムの場合は防音室BOXだけだと漏れてしまう可能性があるため、もともと防音性の高い部屋に設置するか、設置する部屋自体も簡易な防音性を高めるリフォームをする必要があるでしょう。
防音室のリフォーム工事をする際の注意点
防音室のリフォーム工事をするときに知っておきたい注意点をご紹介します。
部屋が小さくなる
防音室にリフォームする場合は、壁・床・天井を分厚い素材に変更する必要があります。
ですので、もともとの部屋よりも部屋の広さが狭くなることは確実です。
その素材にもよりますが、1~1.5畳は狭くなるでしょう。
もとの部屋があまり広くない場合はそもそも防音室へのリフォーム工事ができない可能性があること、また、たとえば弦楽器などを使用する場合は、高さが足りず中で演奏できなくなる恐れがあることも注意点として心得ておきましょう。
耐荷重の制限がある
続いての注意点は、耐荷重です。
防音室は、その素材が重ければ重いほどその防音性が高まります。
そのため、防音性を高めようとするあまり壁・床・天井などが重くなってしまうと、とくに2階以上の部屋の場合は部屋の耐荷重を超えてしまう恐れがあります。
構造が木造の場合は、耐荷重が低い傾向にあります。
防音室を設置する場合は、希望する用途および素材のものがもともとの家の設計上可能であるか、設計士に十分に相談しましょう。
空調・換気設備の有無
防音室は、その密閉具合が高まれば高まるほど、防音性も高まります。
そのため、空調設備や換気設備を設置しないケースもありますが、そうすると、とくに夏場は防音室内の気温が非常に高まるため注意が必要です。
防音室を作る際に、エアコンなどの空調設備を設置することができるかどうかは事前に確認しておきましょう。
コンセントなどの設備
最近では、防音室内での録画や配信などをするために、コンセントを使いたいという需要が増えています。
ただ、防音室にはもともとコンセントが設置されていないケースなども多いため、防音室を設置するまえにコンセントが必要な場合はコンセントを設置できるかなど相談してみましょう。
安すぎる料金を提示してくる業者には注意
防音室を設置するときに業者に見積もりを出した際に、他社と比べて費用が圧倒的に安い業者もあります。
その場合は、どのような点でリフォーム工事代が安く抑えられているのか、きちんと注意し確認する必要があります。
また、ハウスメーカー紹介の業者は紹介料を支払う関係で高くなることもあります。
適正な費用で発注できるよう、見積もりの詳細を確認しながら依頼するようにしましょう。
まとめ
以上、防音室を設置するリフォーム工事にかかる費用や、工事の際の注意点についてご紹介しました。
マンションや賃貸物件であったとしても、マンションなどの規約と設計上の問題をクリアしていれば、防音室にリフォームすることは可能です。
用途によって素材や工事内容が変わってきますので、気になる方は一度業者に相談してみてもよいかもしれませんね。
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