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農地転用できない土地・できる土地とは?その違いや有効活用アイデアを解説

いえらぶコラム編集部

農地転用できない土地・できる土地とは?その違いや有効活用アイデアを解説

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たとえ自分が所有している土地でも農地となっている場合、農地以外に転用できる土地とできない土地があります。

今回は農地転用できない土地とはどんな土地なのか、また農地転用できる土地についてもわかりやすく解説します。

さらに農地転用できない土地の有効活用アイデアもまとめてみましたので、農地を所有している方も、これから土地を購入しようと思っている方も、ぜひ参考にしてみてください。

農地転用できない土地とはどんな土地のこと?

農地を所有している方のなかには、農地を宅地などに転用して売却したいと考えることも多いでしょう。

しかし農地を宅地に変更するなどの転用は、所有者が自由に判断できるものではありません。

ここではまず農地転用できない土地とは、どんな土地のことを指すのか具体的に見てみましょう。

農地転用できない土地とはどんな土地のこと?

<農地転用が自由にできない理由とは?>

日本には農地法という法律があり、農地を宅地に転用したり、勝手に売買したりすることができません。

その理由としては、農地の面積が日本の自給率に深くかかわることがあげられます。

確かに農地がどんどん宅地に転用されてしまうと、農作物の取れ高にも影響がおよびますよね。

「うちの土地は小さいから、そんなに影響はないだろう…」と思っても、そうした考えで多くの人が農地転用してしまうと自給率は確実に下がってしまうため、こうした法律が定められているのです。

<農地転用できない土地とは?>

農地法で定められている農地転用できない土地としては「農用地区域内農地」「甲種農地」「第1種農地」があります。

それぞれについて詳しくは、以下のとおりです。

農用地区域内農地

こちらは市町村が定める農業振興地域整備計画に基づいて定めた区域にある農地で、基本的に農地転用が認められません。

それでも転用をしたい場合は、農業振興地域からの除外を申請する必要がありますが、農用地区域内農地は生産性の高い農地であることから転用のための条件が厳しく、クリアするのはたいへん難しいとされています。

甲種農地

こちらは市街化調整区域内の土地改良事業が8年以内に実施された農地のことで、やはり農地転用の許可はほぼ得られません。

ただし農業用の施設や加工のための施設など、転用後の用途や目的によって例外が認められることもあります。

また500㎡以内の集落接続の住宅などに該当する目的でも転用が認められるケースがあります。

第1種農地

こちらは10ha以上の集団農地であり土地改良事業などの対象である農地のことです。

第1種農地も農地転用の許可を得るのは難しいとされていますが、上記の甲種農地と同じく、転用後の用途や目的、500㎡以内の集落接続の住宅などに該当する目的であれば認められる場合もあります。

農地転用できない土地・できる土地の違いとは?

土地を持っていても、前述のような条件に該当する農地は宅地などに転用して売買することが難しいです。

ここでは上記で紹介した農地転用できない土地に対し、農地転用できる土地はどんな土地なのか見てみましょう。

農地転用できない土地・できる土地の違いとは?

<農地転用できる土地とは?>

農地法で定められている農地転用できる土地としては「第2種農地」「第3種農地」があります。

ただし農地転用できる区域であっても「一般基準」を満たさなければ農地転用できないので注意が必要です。

農地転用できる土地の区分と、農地転用のキーポイントとなる一般基準の内容は以下のとおりです。

第2種農地

こちらは生産力の低い小集団の未整備農地や、市街地近郊にあって市街地として発展が望める農地が分類されます。

ただし農地転用するためには、周囲の農地を転用したとしてもその農地でなければ代替が効かないかどうかが審査されます。

審査を受ける際には、農地転用に代替性がないことを説明する書類を提出する必要があり、また後述する一般基準を満たすことも必要となります。

第3種農地

これまで説明してきた農地のうち、もっとも条件が低いのがこちらの区分です。

たとえば鉄道の駅が300m以内にあり、公共施設や公益的施設が整っている市街地にある農地、さらに市街地化の傾向が顕著な農地が該当します。

農地のままにしているよりも、転用して活用したほうが利益があると判断される農地です。

こちらも以下の一般基準を満たすことが必要です。

一般基準とは?

第2種農地と第3種農地を転用するために必要となる一般基準は、申請書などに基づいて判断されます。

申請のためには、以下のような基準を満たすことを証明する資料を提出します。

・転用事業がおこなわれることの証明資料(預貯金残高証明書や資金計画書など)

・周辺農地の耕作状況などに悪影響がないことの証明資料(登記や写真など)

・一時転用の場合は転用後に農地が復元されることの証明資料(位置図や計画図など)

農地転用できない土地を有効活用するアイデアとは?

所有する農地を宅地などに転用するには、立地や規模、周囲への影響など、さまざまな条件があることがわかりました。

ただし、農地転用できない土地もアイデア次第で有効活用することができるので、ここではその一部をご紹介します。

農地転用できない土地を有効活用するアイデアとは?

<有効活用のアイデア①市民農園>

農地転用ができない土地でも、市民農園として農地のまま有効活用することができます。

市民農園には「市民農園整備促進法」や「特定農地貸付法」、「農地利用方式」によるものがあり、それぞれ手続きが異なります。

所有する農地を市民農園にしたい場合は、それぞれの特徴や手続きを農林水産省のHPで確認したり、問い合わせたりしてみるとよいでしょう。

<有効活用のアイデア②営農型太陽光発電>

こちらは農地の上部にソーラーパネルを設置し、農業を継続しながら太陽光発電による売電収入を得るアイデアです。

太陽光発電パネルを土地に直接設置する場合は農地転用する必要がありますが、営農型太陽光発電であれば農地転用できない土地でも一時転用許可を得ることで運営できるのがポイントです。

<有効活用のアイデア③農地集積バンクの利用>

農地集積バンクとは、複数の農家から農地を集め、農地を貸したい人と借りたい人をつないでくれるサービスです。

農地集積バンクを利用することで固定資産税が減税されることもあるので、農地転用できない土地が余っているようなら検討する価値大でしょう。

<有効活用のアイデア④農地のまま売却>

農地転用できない土地でも、農地を農地として利用する農家や農業を営む企業に売却することができます。

ただし買い手となる農家や企業には一定の条件が課せられるので、事前にしっかりチェックしましょう。

まとめ

今回は農地転用できない土地・農地転用できる土地とはどんな土地なのか、詳しくご紹介しました。

農地の区分によって農地転用できない土地であっても有効活用するアイデアがあり、そのなかには農地を貸したり、思いきって売却したりする選択肢もあります。

農地転用ができずに困っている方は、そうした活用方法を検討してみるのもよいかもしれませんね。

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