- いえらぶ不動産コラム>
- 住まいのノウハウ>
- マンションの建築費はどのように決まる?階別に建築費のシュミレーションをしてみた!
目次
不動産は所有しているだけで、毎年固定資産税や都市計画税を収める必要があり、運用をしないと出費ばかり増えていきます。
そのため、土地活用としてマンションを建設し、経営しようと考えている方も多いのではないでしょうか?
そこでこの記事では、マンションの建築費や内訳、儲かるマンションの特徴などをご紹介します。
マンション経営をするために、マンションの建設を考えている方はぜひ参考にしてください。
マンションの建築費とその内訳
マンションを建てる際に気になるのが、やはり建築費でしょう。
これからマンション経営を続けていくなら、初期費用はきちんと把握しておきたいですよね。
ここでは、マンションの建築費はどれくらいするのか解説します。
<マンションの建築費の坪単価>
マンションの建築費は、坪単価×延べ床面積で計算されます。
このうち坪単価とは1坪あたりの建築費のことで、延べ床面積とは1階、2階、3階とすべての床面積を合計したものを指します。
しかし、ロフトやバルコニーの一部などは、延べ床面積に含まれないので注意が必要です。
また、延べ床面積は建ぺい率によって制限されることを押さえておきましょう。
建ぺい率とは「土地に対する面積の割合」のことで、建物はその建ぺい率内で建てられなければなりません。
たとえば、80坪ある土地の建ぺい率が60%だった場合は、80坪×60%で建築面積(建物を真上から見た面積)は48坪となります。
そして、もし建築面積が48坪の土地に4階建てのマンションを建てるなら、延べ床面積は48坪×4階で192坪です。
マンションの坪単価の相場は、以下のように構造によって異なります。
鉄筋コンクリート造:坪90万円~120万円
重量鉄骨造:坪80万円~110万円
壁式プレキャストコンクリート造:坪90万円~100万円
これらの坪単価には、人件費も含まれています。
マンションの階数によって利用できる構造が違うので、あくまで目安として参考にしてください。
<マンションの建築費の内訳>
先ほど、マンションの建築費は坪単価×延べ床面積で計算できるとお伝えしましたが、それ以外にも諸経費が発生します。
現況測量費やボーリング調査費用など設計に必要な情報を得るための費用や、設計士に支払う設計料、さらに登録免許税や不動産取得税など、主に10種類の諸経費が必要です。
諸経費は建築費の3%から8%ほどですが、建築費の金額が大きいので、諸経費もそれなりにかかることを覚えておきましょう。
<マンションの建築費は何に影響する?>
構造によって坪単価が異なるように、同じような大きさのマンションでも建築費は異なることが多いです。
たとえば、マンションを建てる土地が狭小地だった場合、シンプルで建てやすい土地に比べて、建築費はかさんでしまうでしょう。
ほかにも外装や内装に使用する資材のグレードや耐火構造、戸数なども関係します。
もし単身者向けマンションで戸数が多い場合、必要な壁や設備が増えるので、その分コストがかかってしまうでしょう。
このように、マンションの建築費はさまざまな要素によって影響されるので、一概に規模が大きいマンションのほうが費用はかかるというわけではありません。
マンションの建築費をシミュレーション
ここでは、マンションの建築費がどれくらいかかるのか、シミュレーションしてみます。
はじめにかかるコストを把握しておけば、マンション経営の資金計画にも活かすことが可能です。
初期費用を回収できなければ黒字にならないので、建築段階からマンション経営を見据えましょう。
以下では、
土地:80坪
建ぺい率:60%
重量鉄骨造:坪80万円~110万円
を条件として計算します。
<3階建てマンション>
80坪ある土地の建ぺい率が60%なので、80坪×60%=48坪となり、建物に使用できる建築面積は48坪となります。
建築面積48坪の上に3階建てマンションを建設するので、48坪×3階=144坪となり、延べ床面積は144坪です。
そして、重量鉄骨造の坪単価が80万円から110万円なので、80万円~110万円×144坪=1億1,520万円~1億5,840万円という計算になります。
<5階建てマンション>
5階建てマンションも、3階建てマンションと同じように計算します。
建築面積48坪の上に5階建てマンションを建設するので、48坪×5階=240坪となり、延べ床面積は240坪です。
重量鉄骨造りの坪単価をかけて、80万円~110万円×240坪=1億9,200万円~2億6,400万円という計算になります。
<10階建てマンション>
建築面積48坪の上に10階建てマンションを建設するので、48坪×10階=480坪となり、延べ床面積は480坪です。
重量鉄骨造りの坪単価をかけて、80万円~110万円×480坪=3億8,400万円~5億2,800万円という計算になります。
ただし、10階建てになると非常用エレベーターや排煙設備などを設置する必要も出てきます。
これらの設備がある分、当然建築費は高くなることに注意しましょう。
儲かるマンションを建てるには
マンション経営をするなら、儲かるマンションを建設したいですよね。
そこでここでは、需要が高いマンションの特徴をご紹介します。
<立地は妥協しない>
マンションを建てるなら、立地にはこだわりましょう。
マンションは駅の近くにあるなど交通の利便性が高いことが多く、賃貸マンションの入居者は、比較的立地のよさを重視している傾向にあります。
そのため、なるべく交通の便がよく、賃貸マンションの需要がある土地を選びましょう。
また、周辺に商業施設や学校があるなど周辺の環境を把握し、競合物件が多いようなら地域を変更したり家賃などを値下げしたりするなど、工夫が求められます。
<エントランスにこだわる>
マンションの特徴として、エントランスが用意されていることがあげられます。
賃貸マンションを探している方にとって、エントランスの雰囲気や見栄えがよいと、内見の際にも好印象です。
エントランスのコストは削らずに、大判タイルなどを使用して高級感を出すようにしましょう。
<セキュリティ対策はしっかりと>
マンションに住むメリットは、しっかりとしたセキュリティ対策がされていることです。
高いセキュリティは、アパートにはない強みになります。
オートロックの設計や防犯カメラを設置し、セキュリティ対策をアピールするとよいです。
<経営後のリスクに備える>
儲かるマンションを建てることも大切ですが、健全な経営ができなければ長期的に利益を得ることは不可能です。
そのため、「どういったマンションを建てるのか」ということにくわえ、「どのように経営するのか」という視点を持つようにしましょう。
マンション経営はランニングコストがかかるうえに、空室リスクや家賃滞納、入居者トラブルなど、経営に影響を及ぼすさまざまなリスクが存在します。
せっかく需要が高いマンションを用意できても、こういった問題にうまく対処できず、結果としてマンション経営の恩恵を受けられないという可能性もあります。
マンション経営で長期的に利益を得るなら、このような経営についても知っておきましょう。
まとめ
マンションの建築費は、主に構造と規模によって異なります。
建築費だけで大きな費用となるので、マンション経営を始める際には、その後の経営を見据えて予算を組むようにしましょう。
路線や通勤・通学時間、学区からの土地検索も可能なので、お好きな検索方法で土地探しをしてみてください。
いえらぶでは物件や不動産会社の口コミを見て比較できます。
よりクリアな情報から、あなたにぴったりの
いい家を選んでみませんか?
「いい家」を探す
Writer この記事を書いた人
- いえらぶコラム編集部
- いえらぶコラム編集部は、皆さまの住まい探しに役立つ知識や、暮らしを豊かにする情報を発信していきます。