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- 【売却】家を売るならここに注意!売却する前に注意点について知っておこう
目次
マイホームの購入は「人生に一度の大きな買い物」と言われますが、なかにはさまざまな理由からマイホームを売却する場合があります。
しかし、家の売却は人生で何度も経験するものではないので、「売却したいけど何から始めたらいいのかわからない」「売却に失敗しないか不安」という方もいるでしょう。
スムーズな売却には、しっかりとした事前の準備が必要です。
そこで今回は、家を売却するときに知っておきたい注意点についてご紹介します。
家を売却する前の注意点
納得のいく売却をおこなうためには、まずは事前の準備をしっかりとおこないましょう。
家の売却を決める前に、いくつか注意すべき点を見ていきます。
<売却のタイミングを見極める>
家を売却する理由として「家族が増えたから」「勤務先が変わったから」や、「住宅ローンが払えなくなったから」といったものがあげられます。
理由によって「今すぐにでも売却したい」という方もいますが、もし余裕があるなら売却のタイミングを考えてみましょう。
家の売却では、得られた利益によって税金の額が異なります。
さらに、課税される額は売却した家の所有期間によっても影響されるので、注意が必要です。
家を売却して得られた利益を譲渡所得と言い、購入して5年以下の家を売却した場合は短期譲渡所得、5年以上の場合は長期譲渡所得と見なされます。
短期譲渡所得の税率の方が高いので、もし5年を超えそうなタイミングであれば少し売却を待つほうが賢明かもしれません。
<査定価格で売れるとは限らない>
家を売却する場合、まずは不動産会社に査定金額を出してもらい、その後売却活動に移るという流れになります。
しかし、不動産会社が出す査定金額はあくまでも予想の金額であり、必ずしもこの価格で売却できるというわけではありません。
売却活動を開始したあとになかなか購入希望者が現れないと、販売価格を下げることになるでしょう。
あらかじめ希望の最低販売価格や売却の期限を明確にし、さらに優先順位を付けておくとスムーズな売却が可能です。
>>マンション査定マンションを高く売るコツや見られるポイントは何?
<売却にかかる税金を把握しておく>
家を売却すると買手から購入代金が受け取れますが、忘れてはならないのが出費となる税金です。
売却で得た譲渡所得には税金がかかり、得た利益によって税額は異なります。
譲渡所得 = 販売価格-( 家の購入にかかった費用 +家の売却にかかった費用)
譲渡所得は、購入時の金額や登記費用などの諸経費、さらに売却時の仲介手数料や売却時の印紙税などを差し引いた金額です。
この譲渡所得に所有期間によって異なる税率をかけ、譲渡所得税を求めます。
また、譲渡所得がゼロになる場合は譲渡所得税が発生しないので、税金は課税されません。
家を売却するときの注意点
売却についての知識をつけたら、いよいよ本格的に家の売却に動き出しましょう。
実際に家を売りに出している間も、知っておいたほうがいい注意点があるのでご紹介します。
<家の相場を調べる>
家を売却する際は基本的に売却活動から売買契約まで、不動産会社がサポートしてくれます。
しかし、不動産会社に査定を依頼する前に、まずは自分で家の相場を調べてみましょう。
インターネット上には、家の条件を入力するだけで査定額が得られるサイトもあり、簡単に相場を把握できます。
事前に相場を知っておくことで、不動産会社が提示する査定額が適正かどうか判断でき、売却を依頼する会社を選ぶ際にも役立ちます。
<抵当権抹消手続きを忘れない>
住宅ローンを借り入れて家を購入する場合、金融機関は担保として家に抵当権を設定しています。
住宅ローンを完済できなくなると、金融機関は担保である家を競売にかけ、ローンの残債を回収するのです。
しかし注意すべき点は、ローンを完済したとしても抵当権が自動的に消えるわけではないということ。
債務者が自ら、抵当権抹消手続きをおこなう必要があるのです。
抵当権が付いたままの家は、売手側の金融機関によって競売にかけられるリスクを抱えており、買手は現れないでしょう。
スムーズな売却をするためには、あらかじめ抵当権を外しておくことをおすすめします。
>>ローン返済後の必要な手続きに注意!抵当権抹消登記の流れを解説
<売買契約書の内容を確認する>
売却活動がうまくいき買手が決まると、いよいよ売買契約を締結します。
不動産会社が契約を進めてくれますが、売主としての自覚と責任を持ち、売買契約書の内容はすべて理解するようにしましょう。
もし、購入後に瑕疵が見つかると契約不適合責任を問われることになり、損害賠償を請求されることもあります。
契約不適合責任は、「その瑕疵が売買契約書に記載されていたかどうか」がポイントになります。
インスペクションを受けるなど対策をおこない、売買契約書の内容と家の状態に相違がないかどうか確認してくださいね。
家を売却したあとの注意点
家を無事売却できても、まだ忘れてはいけない手続きがあります。
売却で赤字になった場合と利益が出た場合にわけて、それぞれご紹介します。
<損益通算を利用する>
家を売却できたからといって、必ず利益が出るわけではありません。
売却を開始してもなかなか売れず、販売価格を値下げするケースもあり、結局赤字を出してしまう可能性も考えられます。
また、長年住んできた家は購入したときよりも価値が下がっているので、損失が出ることも珍しくないでしょう。
しかしながら、赤字になったからといって悲観する必要はありません。
損失が発生していれば税金を納税する必要がなく、さらに損益通算を活用して所得税の減額が可能です。
損益通算とは、給与所得などのプラスの所得からマイナスの譲渡所得を差し引き、全体の所得額を下げる手続きのこと。
これにより納税すべき所得税が引き下げられ、源泉徴収された所得税が還付されます。
<特別控除を利用する>
マイホームの売却では3,000万円まで、譲渡所得から控除されます。
これを3,000万円の特別控除と言い、家の所有期間に関係なく利用可能です。
たとえば、家を売却して2,500万円の譲渡所得を得たとしても、この3,000万円の特別控除を利用すれば、譲渡所得税は発生しません。
また、10年以上所有していた家を売却した場合は、10年超所有軽減税率の特例によりさらに税率が下がります。
5年を超えて所有していた家は譲渡所得税率が20.315%ですが、この特例を適用すれば、課税譲渡所得が6,000万以下の部分は14.21%の税率になります。
>>知っておくべき3,000万円控除!不動産売却の際の節税方法
<確定申告は必ずおこなう>
譲渡所得税は分離課税となり、給与所得など、ほかの所得とは分けて計算しなければならない税金です。
そのため、家を売却した翌年の2月15日から3月15日の期間に、確定申告を必ずおこないましょう。
譲渡所得が発生した方はもちろんですが、特別控除や損益通算を利用する際にも確定申告が必須なので、忘れないように注意してくださいね。
まとめ
今回は、家を売却する前の注意点についてご紹介しました。
家の売却はさまざまなステップを踏む必要があり、税金や特別控除なども関係してくるので、難しいと感じる方も多いでしょう。
家の売却中は、少しでも不明な点があれば不動産会社に確認し、納得のいく売却を目指してくださいね。
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