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- 人気の土地活用法、コインランドリー経営をはじめるには
目次
土地活用のひとつの選択肢として、検討される人もいるのではないでしょうか。
ですが、なぜ最近コインランドリー経営が人気なのかや、ほんとうに儲かるかなど疑問を感じる方も多そうです。
そこで今回は、コインランドリー経営の特徴や開業にかかる費用などを解説していきます。
【コインランドリー経営が人気の理由】
なぜ最近コインランドリーの人気が高まってきたのか、主な理由を見ていきましょう。
<共働き世帯の増加>
働く女性の増加にともない共働き世帯が増えたため、家事の負担をできるだけ減らしたいというニーズは年々増しています。
大量の洗濯物をまとめて処理できるコインランドリーは、家事の効率化に大きく貢献します。
以前は単身者や学生さんが主な利用者だったコインランドリーですが、今は共働き世帯や子育て世帯にも利用されるようになったのが理由のひとつです。
<クリーニング店離れ>
従来は、素材や大きさなどにより一般家庭での洗濯が難しいとされていたスーツや布団、カーテンなどはクリーニング店に出すのが一般的でした。
ところが最近は、これらのものも素材や機器の進化により、洗濯機で洗濯可能なケースが増えてきています。
これにより、クリーニング店に頼むよりコストがかからないコインランドリーを選ぶ家庭が増えてきています。
これらの理由によって、コインランドリーの需要が高まっているのがコインランドリー経営の人気を後押しているようです。
このあとはさらにコインランドリーを経営するという視点から、そのメリットやデメリット、コインランドリー経営をはじめる前に知っておきたいポイントなどを解説していきます。
【コインランドリー経営のメリット・デメリット】
コインランドリーの需要は増していますが、コインランドリーを経営するとなると、そのメリットやデメリットをしっかり知っておく必要があるでしょう。
ここでは、コインランドリー経営のメリット・デメリットを見ていきましょう
<コインランドリー経営のメリット1 人件費がかからない>
コインランドリーは基本的にセルフサービスであるため、装置や設備が揃っていれば人が常駐する必要がありません。
もちろん集金や清掃、メンテナンスなどの業務は必要ですが、基本的には無人で営業をおこなるので一般的な店舗運営に比べて人件費が非常に少なくて済むのは大きなメリットです。
<コインランドリー経営のメリット2 小さな土地でも営業できる>
コインランドリー経営は、最小5坪あれば運営できるとされています。
業務用洗濯機1台と小型洗濯機数台という小型店舗でも運営可能なのは、他の業種ではあまりない魅力です。
<コインランドリー経営のメリット3 空き室リスクがない>
同じ土地活用である賃貸アパート経営や駐車場経営などとの比較となりますが、空き室リスクがないのもコインランドリー経営のメリットと言えるでしょう。
賃貸アパート経営や駐車場経営では、借り手がつかないことで収入がまったく得られなくなるリスクがあります。
一方、コインランドリー経営では経営を続けている限り、突然収入が0になってしまうことはまずないでしょう。
続いて、コインランドリー経営のデメリットも見ていきましょう。
<コインランドリー経営のデメリット1 差別化が図りにくい>
コインランドリーは、機器によりサービス内容が決定してしまう装置産業と呼ばれる業種です。
そのため、同じような機器で運用された同じような店舗が多くなる傾向があり、他の業種に比べ差別化がしにくいとされています。
<コインランドリー経営のデメリット2 大きな利益は狙いにくい>
コインランドリー経営は、一般的に薄利多売のビジネスとなります。
大きな利益を得るのには複数の店舗や、大型店舗を運営する必要があるでしょう。
<コインランドリー経営のデメリット3 機器や人的トラブルリスク>
洗濯機などの機器は故障のリスクが常に存在します。
ただ壊れるだけであればまだよいのですが、使用中に起こった故障により中の洗濯物が取り出せなくなってしまったり、洗濯物が汚れてしまうなどのトラブルもあり得ます。
そのため、急なトラブルへ対応する体制を整えておく必要があります。
これには、コストを割いて委託により実現する選択肢もあります。
また、ほとんどの時間が無人で運用されるコインランドリーは盗難やいたずら、などの人的トラブルが起こりやすい環境と言えます。
これらの人的トラブルに対する対応策も、事前に考えておく必要があります。
【コインランドリー経営をはじめるには】
次に、コインランドリー経営を開始するときの初期費用やランニングコストを見ていきましょう。
<コインランドリー経営の初期費用>
目安として、15坪程度の比較的小型のコインランドリー経営をはじめる場合の初期費用として2,000万円程度かかると一般的に言われています。
このうち、もっとも大きな割合を占めるのはコインランドリーの主役である洗濯・乾燥機などの機器代になります。
業務用の洗濯・乾燥機などの一台あたりの値段は、縦型の洗濯機で15万~30万円、ドラム型の洗濯機で50万円~200万円、乾燥機で80万円~100万円となっています。
また、洗濯乾燥機は200万円~270万円となります。
これらが機器の台数分かかってくることになるので1,300万円程度、それ以外の外装や内装、配管工事などで700万円程度というのがひとつの例となるでしょう。
<コインランドリー経営のランニングコスト>
次にコインランドリー経営を開始した後のランニングコストはどの程度かかるのでしょうか。
一般的には、売上額の25%程度がランニングコストとしてかかると言われています。
主な内訳としては水道光熱費や固定資産税、保険料などがあげられます。
これとは別に、洗濯機などの機器をリースしたりローンで購入するのであれば月々の支払いが発生します。
また、フランチャイズに加入してコインランドリー経営をおこなうのであれば、フランチャイズ料が発生します。
コインランドリー経営を検討する場合は、初期費用だけではなくランニングコストにも十分注意して計画を立てましょう。
<コインランドリー経営を成功させるには>
コインランドリー経営を成功させるためには、需要のある立地かどうか見極めることがもっとも重要になるでしょう。
需要のある場所でコインランドリー経営をおきなえれば、安定した収益がえられる可能性が高くなります。
コインランドリーの需要が多い例として、次のような場所が挙げられます。
・ファミリー層が多い住宅街の中
・周辺にアパートやマンションなどが多い場所
・学校や工場などが近くにある場所
こういった場所では、洗濯をコインランドリーでしたい人が一定数いることが期待できます。
また近くに暇つぶしができる施設や店舗があったり、駐車場を確保できるスペースがあるとなおよいでしょう。
また、コストパフォーマンスの高い機器を選ぶことも重要な要素となってきます。
先にもお伝えしたとおり、初期費用のなかでも大きな割合を占める洗濯・乾燥機器のコストパフォーマンスは経営に大きく影響します。
壊れやすい機器を選んでしまったせいで、何度も買い替えが発生し、経営を圧迫するなどという例もあります。
無人でも問題なく運営を任せられる機器を選べれば、利益を安定的に得ることができるので、機器の見極めはコインランドリー経営の重要な要素と言えます。
【まとめ】
近年、土地活用の有力候補となっているコインランドリー経営を解説してきました。
コインランドリー経営に興味のある方は、この記事を参考にメリットやデメリット、開業に必要なことを十分に把握したうえで土地活用の選択肢のひとつとして検討していただければと思います。
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Writer この記事を書いた人
- いえらぶコラム編集部
- 不動産業界・賃貸物件に関する広報活動を行いながら、現在はいえらぶGROUPのライターとして活動中。おもに、不動産・賃貸物件・税金・片付け・車といった暮らしに関わる記事を執筆しています。