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【Q&A】よくある外国人・高齢入居者トラブル

いえらぶコラム編集部

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賃貸 トラブル

価値観が異なる外国人や、いつまでも健康とは限らない高齢者が入居者の場合、思わぬトラブルが発生します。どんなトラブルが起こり得るのかを事前に知り、いざという時にあわてないようにするために、賃貸経営に詳しい久保原弁護士に解説していただきました。

今回解説していただく弁護士

九帆堂法律事務所 弁護士 久保原 和也

九帆堂法律事務所 弁護士 久保原 和也

2007年、京都大学大学院法学研究科修了。同年、司法試験合格。2008 年、九帆堂法律事務所設立。最高裁で勝訴した更新料裁判の大家さん側弁護団の首都圏担当。更新料裁判では、首都圏で唯一の弁護団所属弁護士としてさまざまな情報を発信。

Q1:外国人に店舗を賃貸していますが、第三者が店を経営しているようです。どのように対応すべきでしょうか?

A1:放置をせずに事実確認を。その上で、契約継続か解消かの方針を検討します。

第三者が転借をして店を経営しているのか、賃借人が店長を雇って任せているだけなのか、判断が難しいことがあります。しかし、転貸かどうかは物件の占有者は誰かということにかかわり、賃貸人にとって極めて重要なことです。賃借人が別会社を作って店舗経営しているケースも、別会社への転貸なので同様です。

賃料滞納などで明け渡しを求める場合、賃借人を相手に裁判をして勝っても、実際に占有しているのは第三者という場合、裁判をやり直すことにもなりかねません。放置せずに事実確認をしましょう。結果、背信性が強ければ契約解除も検討します。

なお、外国人は母国の習慣で転貸に悪気がないこともあります。賃貸借制度は国ごとに異なると考えた方がよいかもしれません。

Q2:ワンルームに1人の外国人が住んでいるはずが、勝手に8人くらいで同居しているようです。

A2:勝手に入居者が増えることは、多くの問題が生じます。早期に解消をしましょう。

外国人に賃した場合、勝手に入居者が増えていたり、入れ替わっていたりしているということがありますので要注意です。賃貸人からすれば、自分の大切な所有物件に誰が寝泊まりしているかわからないという一大事となります。近隣住民から不安がられたり、大人数が集まって騒音問題となったりすることもあります。

まず、事実を調査し、毅然と対処すべきだと思います。早期に約定状態へ戻すように方策を講じます。単に資力がないから無断同居をしているというだけでなく、何らかの事情があることもありますので、念のため、同居人全員の在留カードの提示を求め、在留期間等も確認します。在留資格に疑問があれば、入国管理局に通報や相談をすることになると思います。

Q3:家賃を滞納したまま外国人が母国に帰ってしまいました。裁判で明け渡しを求めることはできますか?

A3:訴え提起自体はできますが、一般的に外国に住所がある場合は時間も手間もかかります。

外国に住む外国人に対して裁判をすることも可能です。しかし、訴状を居所に届ける手続(送達)に時間を要します。確実に訴状を届けなければ、裁判が行われていることすら知らない間に判決が出てしまうことになるため、裁判所は慎重に送達をしますが、外国へ送達しなければならない場合は、裁判長がその国の管轄官庁またはその国に駐在する日本の大使・公使・領事に嘱託して行うことになります。裁判官が最高裁を通じて外交ルートを使って訴状を届けるというイメージです。これには時間もかなり必要となります。

そこで日本に居所があるうちに手を打つべきですし、外国の居所が明らかな場合も、送達場所を日本の友人宅に指定してもらうなど、裁判を早く進める工夫が必要です。

この続きはオーナーズ・スタイル・ネットで読むことができます。

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Writer この記事を書いた人

いえらぶコラム編集部
不動産業界・賃貸物件に関する広報活動を行いながら、現在はいえらぶGROUPのライターとして活動中。おもに、不動産・賃貸物件・税金・片付け・車といった暮らしに関わる記事を執筆しています。
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