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- 年末調整?確定申告?2年目以降の住宅ローン控除の方法
目次
マイホーム購入で住宅ローンを利用する方の多くが申請している「住宅ローン控除」。税金が戻ってくるので、利用しない手はないですよね。
住宅ローン控除は、初年度に関しては自分で確定申告を行う必要があります。
しかし、2年目以降の手続きに関しては「どうすればよいか分からない」「また自分で確定申告をしないといけないの?」と疑問に思う方が意外と多いようです。
そこで今回は、マイホームを買って2回目の住宅ローン控除申請を迎える方へ、手続きの方法や申請に必要な書類、還付金の支払い期日などをご紹介します。
おさらい!住宅ローン控除とは?
2回目以降の手続き方法を説明する前に、住宅ローン控除が何なのかを一度おさらいしておきましょう。
住宅ローン控除とは、マイホーム購入のために10年以上のローンを組んだ方を対象とした減税措置(床面積や耐震性能など条件にあう物件を選ぶ必要はある)。
控除期間は最長10年で、各年末のローン残高の1%が所得税から減額されます。
節税効果がかなり大きいので、住宅ローンを利用してマイホームを購入する方は忘れずに手続きを行うことが大切です。
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初年度の確定申告の方法と2年目以降の手続きについて
冒頭でも述べたように、住宅ローン控除を受けるには初年度の確定申告が必須です(個人事業主だけでなく会社勤めの方も)。
その際、税務署や国税庁のホームページから確定申告書をダウンロードして必要事項を記載し、他の必要書類と一緒に税務署に提出します。
確定申告が正式に受理されれば、1~1カ月半ほどで還付金が指定口座に振り込まれる流れとなっています。
一方、2年目以降の手続きは「会社勤め」と「個人事業主」で異なり、会社勤めのビジネスパーソンは勤務先の「年末調整」で申告が可能です。
必要書類を用意・提出すれば自動的に処理してもらえるので、忘れずに準備しておきましょう。
なお、会社員とは違い、個人事業主は2年目以降も自分で「確定申告」を行う必要があります。
年末調整での申告時に必要な書類と職場に提出するまでの流れ
会社の年末調整にて住宅ローン控除を申告する場合は、以下の書類を用意し、正しく記入した上で会社に提出しましょう。
・年末調整に必要な2種類の書類
年末調整で住宅ローン控除を受けるには、以下の書類が必要です。
>「給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書」兼「年末調整のための(特定増改築等)住宅借入金等特別控除証明書」
初年度に住宅ローン控除の確定申告を行うと、同年10月下旬ごろに上記の証明書が9枚(2年目以降の9年分)送られてきます。
一度にまとめて送られてくるので、なくさないように保管しておきましょう。
>住宅ローンの年末残高証明書
毎年10月ごろ(住宅ローン締結時期が9~10月以降なら翌年1月ごろ)、住宅ローンを組んだ金融機関から送られてくる書類です。
「融資額残高証明書」や「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書」など、金融機関によって名称が異なります。
利用している全てのローンの証明書が必要になるので、複数のローンを利用している方はなくさないように注意しましょう。
・職場に提出するまでの流れ
上記の書類を用意したら、年末残高署名所の内容をもとに住宅ローン控除額を計算し、申告書を記入していきます。
また、夫婦や親子といった連帯債務で住宅ローンを組んでいる方は、「連帯債務による住宅借入金等の年末残高※」もあわせて記入してください。
※年末残高証明書の額を記入。ローンを複数組んでいる場合は残額の合計額を書く。備考欄にも「住宅ローン残高のうちの自己負担額」と「連帯債務者の氏名・住所・勤務先」を忘れずに記入すること。
上記の書類を全てまとめ、住宅ローンの年末残高証明書、年末調整の書類と一緒に会社に提出すれば手続きは完了です。
年末調整で申告をしたら還付金はいつもらえる?
一般的に、年末調整で住宅ローン控除を申告すると、還付金は12月の給与に上乗せされて振り込まれます。
ただ、会社によっては年末の賞与(ボーナス)や1月以降の給与に上乗せすることもあるので、還付金の支払時期を知りたいという方は勤務先に確認してみてください。
年末調整で申請し忘れた!どうすればいい?
2年目以降の住宅ローン控除は年末調整で申告できるとお話ししましたが、もしもその手続きを忘れてしまった場合はどうすればよいのでしょうか。
法律上では、翌年の1月末までは会社に再び年末調整を依頼し、修正してもらうことはできます。
しかし会社によっては早く締め切りを設けており、場合によっては対応してもらえないこともあるので注意が必要です。
・確定申告をすれば税金が戻る
会社の年末調整で申告をし忘れても、自分で確定申告をすれば住宅ローン控除を受けることは可能です。
たくさんの書類を必要とする初年度の確定申告とは違い、その年度の源泉徴収票と住宅ローンの年末残高証明書を用意すればいいだけなので、そこまで手間はかかりません。
なお、確定申告の期間は原則2月16日~3月15日まで※となっているので、できるだけ期間内に申告するようにしましょう。
※日曜日にあたる場合は翌平日になる。2020年は2月17日(月)~3月16日(月)が期限。
・還付申告の期限は「5年以内」
住宅ローンは、払い過ぎた税金を返してもらえる還付申告の対象。控除が発生した翌年の1月1日から数えて5年以内が期限となっています。
通常の確定申告とは異なり、還付申告は5年間の申告期限内で、かつ税務署が開庁している日ならいつでも申請が可能です。
とはいえ、なるべく確定申告の期間内に届け出ることが望ましいので、「事情があって確定申告に間に合わなかった」「忙しくて忘れてしまっていた」という方は、所轄の税務署に相談の連絡を入れましょう。
まとめ
2年目以降の住宅ローン控除は、会社員であれば年末調整で行うことが可能です。
仮に忘れても、自分で確定申告を行えば控除は受けられるので、あまり心配はしなくてもよいでしょう。
ただ、確定申告を行う機会の少ない会社員にとっては、自分で確定申告を行うのは手間に感じるはずです。
会社の年末調整で終わらせられるように、早めに必要書類を用意しておくのが賢明と言えるかもしれません。
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Writer この記事を書いた人
- いえらぶコラム編集部
- 不動産業界・賃貸物件に関する広報活動を行いながら、現在はいえらぶGROUPのライターとして活動中。おもに、不動産・賃貸物件・税金・片付け・車といった暮らしに関わる記事を執筆しています。