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- アパートは相続税対策になる?メリットや注意点を解説!
目次
皆さんは、相続税対策をおこなっていますか?
相続税は相続して10か月以内に支払うことが義務づけられており、納税できない場合は、延滞税やなど税金が余計に加算されてしまいます。
そうなると、相続税の負担が増えてしまうことに。
そこで今回は、相続税の基本と節税対策としてアパートを利用する際の注意点などを解説します。
知っておきたい相続税の基本
遺産(現金だけではなく不動産や権利なども含む)を受け継いだ時に発生する相続税。
頻繁に払う税金ではないので、よくわからないという方も多いでしょう。
そこで、ここでは知っておきたい相続税の控除制度について紹介します。
<相続税とは?>
相続とは亡くなった方の財産を、子どもや配偶者が引き継ぐこと。
亡くなった方は被相続人で、引き継ぐ方は相続人と呼ばれます。
この遺産を引き継ぐ時に相続人が支払う税金のことを相続税といい、民法によると相続人の順位は配偶者と子どもが第1位で、その次に被相続人にとっての孫に続きます。
配偶者は内縁の妻などは認められず、法的な婚姻関係が必要なので注意が必要です。
<相続税の計算方法は?>
相続税は5つの段階から、計算されます。
1, 財産評価基本通達をもとに遺産総額を求める
2, 遺産総額から基礎控除額を引いて、課税対象総額を求める
3, 法定相続分で分割した場合の相続税の総額を求める
4, 実際に相続した割合で相続税の総額を分配する
5, 分配した相続税から額控除額があれば算出する
上記の流れで、実際に支払う必要がある相続税を確定します。
<相続税の控除制度>
相続税の最高税率は2015年に引き上げられましたが、基礎控除以内であれば非課税になるので負担を減らせます。
基礎控除額は、以下の式で求められます。
基礎控除額=3,000万円+法定相続人×600万円
たとえば、法定相続人が5人の場合は、
3,000万円+5人×600万円=6,000万円
被相続人の遺産の総価格が6,000万円以下であれば、相続税を払う必要や申告する必要がありません。
まずは、基礎控除額を計算し相続税が発生するのかどうかを確認しましょう。
アパートの相続税
相続する財産は現金だけではなく土地や不動産も含まれ、現金を相続するよりも不動産を引き継いだほうが相続税を抑えることが可能です。
ここでは、アパートが節税対策になる理由とアパート経営のメリットを解説します。
<不動産の所有は相続税対策になる>
「不動産は相続税対策になる」と聞いたことがある方も多いでしょう。
実は、不動産は現金よりも相続評価額を下げることが可能です。
相続税は、各市町村が定めた相続評価額をもとに決まるのですが、現金の評価額が100%であることに対して、不動産の場合だと低い相続評価額で課税されます。
注意するべきポイントは、土地と建物を別々に評価すること。
土地は相続評価額が20%~30%、建物は30%~70%に抑えられます。
たとえば、5,000万円の現金を相続する場合は、5,000万円全額がそのまま課税対象になります。
しかし、5,000万円を利用して不動産を購入し相続すると30%~70%まで相続評価額が下がり、最高で1,500万円まで課税対象を抑えられるのです。
財産の評価額が高くなると相続税の税率も高くなるので、相続評価額を低くすることがポイントです。
<アパート経営を選ぶ理由>
相続税を抑えたいなら、アパート経営も検討しましょう。
アパート経営が相続税対策に有効な理由をお伝えします。
<1,賃貸に出すと相続評価額をより下げられる>
先ほど不動産なら評価額が下がるとお話ししましたが、さらに評価額を下げる方法があります。
それは、不動産を賃貸に出すことです。
賃貸物件であれば土地と建物それぞれの評価額が、さらに30%下がるという減税措置を受けられます。
もし建物の評価額が30%でも賃貸物件なら、さらに30%の評価額が追加されるので課税対象が半分以下に下がります。
賃貸に出すことで相続税の課税対象が大きく変わるので、相続税対策にアパート経営をおこなうことも1つの手でしょう。
<2,ローンで債務控除が利用可>
借入金などは、相続される財産から差し引かれます。
たとえば、3,000万円を借り入れてアパート経営をおこなっている場合、この3,000万円は相続対象の財産から外れます。
そのため、その分課税対象額を減らせるので、相続税対策が期待できるでしょう。
<3,マンションよりもコストが低い>
一般的にアパートは、マンションよりも建設のコストがかかりません。
マンションは、鉄筋コンクリート造や重量鉄骨造なのでアパートに比べると坪単価を低く抑えられます。
相続税対策で賃貸経営したいのなら、建築費はなるべくかけたくないですよね。
さらに比較的マンションは都心での需要が高いですが、アパートだと郊外でも需要が高い場合が多いです。
たとえばファミリーで住宅を探している場合、都会よりも完成で穏やかな郊外を選ぶことも多いでしょう。
そのため、マンションよりも幅広い層からのニーズがあると言えます。
<4,賃貸収入を得られる>
アパート経営をおこなうことで、相続税対策になるだけではなく賃貸収入も得ることが可能です。
空室や家賃滞納のリスクにもきちんと対策したり、こまめにアパートの清掃や点検をおこない綺麗に管理したりすることで、安定した長期的な収入が見込めますよ。
また、ご自身に万が一の事態が起きたとき経営しているアパート自体がご家族のための資産になるので、賃貸収入が得られることが安心につながるでしょう。
相続税対策としてのアパート経営を失敗しないために
ここまで話してきたように、アパート経営は相続税対策になります。
しかし、もちろんリスクや注意すべき点は存在します。
ここでは、アパート経営を始める前に気を付けておくべきポイントをご紹介します。
<注意点①ランニングコストを用意しておく>
アパート経営は、アパートを購入後にもさまざまな費用が必要になります。
たとえば、管理会社を利用する場合の管理費や修繕費、固定資産税や火災保険料などです。
とくに修繕費は、入居者が退去する度に水回りの設備やフローリングの状態を確認し、必要であれば交換しなければいけません。
さらに、アパートの老朽化によって数十年に1度、大規模な修繕をする必要もあります。
これには、まとまった費用が必要なので、アパート購入時から必要なランニングコストは確保しておくようにしましょう。
<注意点②質の高いアパートを建てる>
アパートを賃貸に出す理由が相続税対策だとしても、あくまでアパート「経営」であることを忘れてはいけません。
アパートを購入したことに満足して経営努力を怠ると、結果として収益が思うように得られず損をしてしまうことも十分考えられます。
アパート購入時には経営者の目線を持ち、立地条件や賃貸の需要を吟味しましょう。
また相続税対策だからといって、アパートの建設にコストをかけず質の悪いアパートを建ててしまうと、速い老朽化によって修繕費が余計にかかることや入居者が集まらず空室が発生することも。
どんなアパート経営をしたいのかを考え、うまく相続税対策をおこないましょう。
まとめ
今回は、相続税やアパート経営が相続税対策になる理由と注意点などをお伝えしました。
今後も相続税は増加する可能性があり、アパート経営は今後も相続税対策として有効でしょう。
しかし、経営であるからにはリスクも存在します。
アパート経営の注意点やリスクの対策を把握し、相続した遺産を効果的に活用してくださいね。
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土地は、建物の基盤であり大切な部分です。
相続税対策のための大切な資産であるアパートは、しっかりとこだわり抜いた土地を選びましょう。
他にも、知っておくと役立つ不動産購入マニュアルも掲載しているので、ぜひご活用ください!
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