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- その物件曰くつき?墓近&事故物件のメリット・デメリットと探すコツ
目次
- ・静かで住みやすい!墓近物件の6つのメリット
- ・音やニオイが気になる…墓近物件の6つのデメリット
- ・実際にお墓近くに住んでどうだった?口コミまとめ
- ┗・プラスの口コミ①「お寺の境内にお墓があるので言うほど気にならない」
- ┗・プラスの口コミ②「お墓は別に怖いところではない」
- ┗・プラスの口コミ③「静かで暮らしやすかった」
- ┗・プラスの口コミ④「そもそもあまり気にしたことがない」
- ┗・マイナスの口コミ①「線香のニオイで気分が落ち込んでしまった」
- ┗・マイナスの口コミ②「猫とカラスが多かった」
- ┗・マイナスの口コミ③「痴漢にあったことがあるから嫌」
- ┗・マイナスの口コミ④「恐怖体験をした」
- ・安くて良い部屋に住める!事故物件の4つのメリット
- ・理由はないけど怖い…事故物件の2つのデメリット
- ・もう一度住みたい?事故物件に住んだ感想まとめ
- ・どうすれば見つかる?事故物件の探し方
- ・住みたいけど気になる…そんな人は入居前にお祓い・供養をしよう
- ・まとめ
墓近物件(お墓が近くにある物件のこと。以下、同)や事故物件※に関して、あまりよくない印象を持っている人は少なくありません。
死を連想させるこれらの物件は気味の悪さから避けられがちですが、中にはあえて墓近物件や事故物件を選ぶ人もいます。
たくさんの物件がある中でなぜ墓近や事故物件を選ぶのか、気になる人もいるかもしれませんね。
そこで今回は、墓近や事故物件のメリット・デメリット、住んだことのある人の声、事故物件の探し方などをご紹介します。
※住宅ローン破たんを起こした物件や、地盤・建物に問題がある物件も事故物件と定義しますが、ここでは「建物内での自殺や他殺、火災による焼死、事故死、病死、自然死などの現場になった物件(心理的瑕疵物件:しんりてきかしぶっけん)を事故物件とします。
静かで住みやすい!墓近物件の6つのメリット
「お墓から近いところに住むのはちょっと…」という人も多いでしょうが、実は多くの人が知らないメリットがあります。
墓近物件のメリットは、以下の通りです。
・火の玉は出ない
お墓=火の玉というイメージがありますが、火葬になった現代では火の玉は出ないそうです。
というのも、火の玉は土葬された遺体に含まれるリンが化学反応を起こして発生する現象とのこと。つまり、火葬が主流となった現代では遭遇したくてもできない現象なのだそうです。
・静かで自然豊かな場所が多い
お墓は、小高い場所や住宅街などの閑静な場所にあることが多いので、都会の喧騒を避けたい人には魅力的な立地です。
また、霊園やお寺のように広い場所にあるお墓は周りに木々が植えられているため、豊かな自然を望みながら生活ができます。
・日当たりや風通しが良い物件が多い
お墓の周辺は、基本的に背の高い建物がありません。そのため、日当たりや風通しが良い物件が見つけやすいという特徴があります。
ただし、住む人に配慮してお墓と向かい合わないように作られている物件もあるので、その場合は十分な日当たりが得られるかを確認することが大切です。
・地盤が安定している
墓石などを守る関係から、お墓は比較的地盤が安定しているエリアに造られることが多いそうです。
つまり、周りも地盤が安定している土地と言えるので、住む上で安心感を得られるでしょう。
・家賃や敷金、礼金を安くしていることがある
墓近というだけで人が避けがちなことから、家賃や敷金、礼金を周辺相場よりも安く設定している大家さんも少なくありません。
特に不動産業界の閑散期は、相場よりも割安の家賃をさらに下げたり、礼金をなしにしたりと借り手がつくよう工夫するため、できるだけ家賃を抑えたいという人には狙い目でしょう。
・設備が充実した物件がある
入居者を募るために設備をきれいにしたり、セキュリティを強化したりと部屋のグレードを高くしている物件もあります。
同じ設備条件の物件よりも安く住めるので、立地さえ気にしなければ初めて一人暮らしをする女性にもおすすめと言えるでしょう。
音やニオイが気になる…墓近物件の6つのデメリット
良いところ満載の墓近物件ですが、もちろんデメリットもあります。
デメリットを知り、それでも墓近物件が魅力的だと感じた人は、住むのを検討してみると良いかもしれませんね。
・単純に怖い
お墓を怖いと思うか思わないかは人によりますが、作り物のホラー映画やお化け屋敷なども苦手という極度に怖がりの人は、お墓を怖いと感じやすいでしょう。
お墓の近くに住んでいる人の中には、
「金縛りにあった」
「ポルターガイスト現象にあった」
「夜になると窓の外に何かしらの気配がした」
のように、心霊現象を経験したという人が一定数います。
ただ、体験する人としない人がいるので、お墓の近くだからそうなるとは一概には言えません。
「あ、疲れているのかな?」「私ティーンエイジャーかな?※」などと明るくとらえられる人なら、きっと恐怖に打ち勝つことができる…はず。
※ポルタ―ガイスト現象を体験している多くが思春期かそれ以前の少女。この時期のホルモン変動がポルターガイストに関係していると海外のサイエンス系ウェブサイトが報じている。
・お寺のお墓だと鐘の音が気になる
お寺は、朝と夕方に鐘を鳴らします(お寺によって異なります)。
早いところだと朝6時~6時半ごろに鐘を鳴らすところもあるので、繊細で音に敏感な人は睡眠の妨げになるかもしれません。
・線香のニオイがする
お墓と言えば線香ですが、場所によっては日常的に線香のニオイがするところもあるようです。
線香のニオイは好き嫌いが分かれますし、洗濯物にニオイが染みつく可能性もあるので、内見時には窓を開けたりベランダに出たりして、線香のニオイがどの程度するかを確認してみましょう。
・お盆やお彼岸の時期は少しうるさい
お墓の近くは静かで落ち着きがありますが、お盆やお彼岸はお墓に出入りする人が多くなるので少し騒がしくなります。
また、霊園などの大きなお墓には車で来る人も多く、周辺道路が混む可能性もあるので、不動産会社に聞くなどして事前に調べておきましょう。
・お墓の管理が悪いと猫やカラスが出没する
お墓にはお供え物を置きますよね。墓守やお寺がしっかりと管理しているなら問題ありませんが、管理が杜撰(ずさん)だと野良猫やカラスが出てきて、近くに住みつくおそれがあります。
ふん尿などによる異臭が発生したり、ゴミ捨て場が荒らされたりと問題が発生しやすくなるので、墓近物件を探す際はお墓の管理状況もあわせて確認しておきたいものです。
・風水では縁起が悪いとされている
風水ではお墓は負のエネルギーがある場所とされており、近くに住むと運気が下がると言われているため、住まいに風水を取り入れている人にはあまりおすすめできません。
ただ、家具やインテリアを明るめに統一する、寝室の枕の方角を工夫する、観葉植物などの配置に気をつける、などの対処法はあるようです。
風水などを気にしない人であれば、特に問題なく生活できるでしょう。
実際にお墓近くに住んでどうだった?口コミまとめ
墓近物件に住んでいる人、住んだことのある人の声をまとめてみたのでご紹介します。
・プラスの口コミ①「お寺の境内にお墓があるので言うほど気にならない」
お墓の近くにあるアパートに住んでいますが、お墓自体はお寺の境内にありますし、塀が高く作られているので直接お墓を見ることはありません。今のところ、不自由さは感じていませんよ。
・プラスの口コミ②「お墓は別に怖いところではない」
年に数回お参りに行っているので、私の中ではお墓は神聖なイメージがあるところ。別に怖いところではないので、気にし過ぎなければ問題ありません。
・プラスの口コミ③「静かで暮らしやすかった」
閑静な住宅街に住んでいたのですが、住宅街の真ん中にお墓がありました。静かで暮らしやすかった印象があります。
・プラスの口コミ④「そもそもあまり気にしたことがない」
有名な霊園の近くに住んでいます。お盆やお彼岸の時期は人が多いですが、お墓参りに来ているだけなのでうるさいという印象はありません。お盆の時期は自分も帰省しているので、そこまで気にならないですね。
・マイナスの口コミ①「線香のニオイで気分が落ち込んでしまった」
線香のニオイが毎日のようにしていて、窓は開けられないし洗濯物にニオイはうつるしで、思ったよりもきつかったです。ニオイを嗅ぐと吐き気がして、後半は完全にノイローゼ気味でした。
・マイナスの口コミ②「猫とカラスが多かった」
お墓の管理が甘いせいか、野良猫が棲みついていてニオイがひどかったです。アパートのゴミ捨て場にはカラスがいて、出かけるのも憂鬱(ゆううつ)でした。二度とお墓の近くには住みたくないですね。
・マイナスの口コミ③「痴漢にあったことがあるから嫌」
実家がお墓の近くだったのですが、薄暗いお墓横の道を通って帰らなくちゃいけなくて、そこで痴漢にあったことがあります。それがトラウマで帰り道が暗いところ、お墓から近いところには住まないと決めています。
・マイナスの口コミ④「恐怖体験をした」
住み始めた初日から心霊現象にあいました。夜中に足音がしたり、泣き声が聞こえたり、食器がカタカタ動いたりは日常茶飯事。しばらく我慢しましたが、やっぱり無理で退去させてもらいました。
安くて良い部屋に住める!事故物件の4つのメリット
事故物件についてマイナスにとらえる人は多いですが、最近では進んで事故物件に住みたがる人も増えています。
一見するとデメリットばかりが目立つ事故物件ですが、以下のようなメリットもあるのです。
・家賃を抑えられる
事故物件はマイナスイメージが定着していることもあり、家賃を下げたり、敷金・礼金をゼロにしたりする大家さんが多いです。
一般的に家賃が高くなりがちな物件(駅近、部屋が広い、築年数が浅い、人気エリアなど)でも、事故物件なら予算を抑えて住めます。
どれくらい安くしているのかは物件によって異なりますが、大体3~5割ほどお得に設定しているところが多いようです。
予算内で希望を満たす物件を探したい、という人には事故物件は魅力的かもしれませんね。
・リフォームされて部屋がきれいになっている
事故物件の場合、部屋をフルリフォームするところも少なくありません。新築のようにきれいな部屋に住めるのは大きなメリットと言えるでしょう。
ただ、中には一部だけリフォームしているという物件もあるので、不動産屋さんに質問してみましょう。
・設備のグレードが高い
入居者を募るために、良い設備を入れて住まいのグレードをアップさせている大家さんもいます。
機能的で使いやすい最新設備の住居は、暮らしの満足度を底上げするもの。事故物件を気にしないなら、こんなに大きなメリットはないでしょう。
・話のネタになる
事故物件に住んでいるというだけで、話のネタになります。
実際に某テレビ番組の企画がきっかけで事故物件に住んでいる芸人さんは、「事故物件に住んでから人と話しやすくなった」「話し出したらネタが尽きない」と、とあるウェブのインタビューで答えていました。
心霊現象も体験しているようですが、それを笑いに変えているのでかなりたくましいですよね。事故物件のマイナスな印象が薄れたような印象を受けました。
もちろん、あることないことを吹聴するのは大家さん的にも霊的にも心外でしょうから、そこらへんのモラルはしっかりと持ちましょう(某芸人さんのように事実ならいいのでしょうが)。
理由はないけど怖い…事故物件の2つのデメリット
ステキなメリットがある反面、事故物件にはデメリットもまた存在します。
主なデメリットは以下の通りです。
・精神的な怖さがある
「似たような事件・事故が起きるのではないか」「心霊現象や怪奇現象にみまわれるのではないか」と、不安になる人もいるでしょう。
事件や事故によって人が亡くなっただけで何かが自分に起きるわけではない、と分かっていても怖くなるのが事故物件です。
「本当に起きるかどうかはもはやどっちでもいい」
「可能性があるというその事実だけで怖い」
気にし過ぎたら、たとえただの家鳴りでも怖いものです。怖がりな人にとっては、気持ちが休まらず疲れてしまうでしょう。
・友達や恋人がお泊りを拒否するかもしれない
事故物件に抵抗がある人は一定数います。仮にあなたが事故物件に住むことに何ら抵抗を覚えなくても、友達や恋人もそうとは限りませんよね。
お泊りだと浮かれていたら、相手が楽しい宅飲みを早々に切り上げて終電で帰る可能性もあるのです。
正直に話すと帰られる、黙っていて後でバレたら怒られる。
ある意味、心霊どうこうよりも疲れる(憑かれる)かもしれませんね。
もう一度住みたい?事故物件に住んだ感想まとめ
事故物件に関するアンケート結果を見つけたので、簡単に一覧にまとめてみました。事故物件が気になっている人は、ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
・住んだことはないが住んでみたい、という人の声
「価格が安いなら住んでみたい」「住み心地は良さそう」「人が亡くなるのはあたりまえのこと」「自分が住むのに関係ない。迷信と同じ」という意見があがりました。
住んでみたいと答えたのはほぼ男性。安いというメリットに加えて、生き死には当然なので気にしないという理由を述べる人が多いようです。
・住んだことはないが条件次第では住んでみたい、という人の声
「安くて立地が良いなら住んでもいい」「人気のエリアに安く住めるなら考えたい」「気にしなければ良いことばかりだから」という意見があがりました。
・住んだことがある、という人の声
「掃除やリフォームがしっかりされていれば気にならない」「幽霊を見たわけではないので大丈夫」「気の持ちよう。お清めすれば問題ない」というプラスの意見を述べる人もいました。
その反面、「何となく気になる」「あえて住もうとは思わない」「知っていたら住まなかった」「体調が悪くなった」などとマイナスの意見を言う人も。
心霊的な体験をしたから嫌というわけではなく、何となく気になるからと述べた人が多かったみたいですね。
どうすれば見つかる?事故物件の探し方
前述したように、事故物件は「気にならない」「とにかく安くて便利なところに住みたい」という人におすすめです。
ただ、どうやって事故物件を探せばいいか分からないという人は多いでしょう。
一番簡単なのは、インターネットの賃貸情報サイトのフリーワードに「心理的瑕疵」「瑕疵物件」「告知事項有」と入れて検索すること。
事故物件だけでなく、墓近物件もヒットするので、これらの物件に住みたい人には有効な手段でしょう。
ただインターネット上には「事故物件」と堂々と明記されているわけではないので※、良さげなところを見つけたら不動産屋さんに電話で詳細を問い合わせてみてください。
※事故物件には告知義務がありますが、伝える義務があるのは契約者のみ。必要以上に事故物件である事実が広まらないよう、「心理的瑕疵」や「告知義務有」のように含みを持たせた表記にしているとのこと。
事故後に誰かが入居すれば事故物件ではなくなるので告知義務は発生しない、という都市伝説?はデマらしいので、聞けば教えてもらえるはずです。
なお、地域の不動産屋さんで「事故物件に住みたいです!」と言うと怪しまれる可能性"大"だそうですよ。
相場よりも厳しめの条件を言った上で「事故物件でもいいのですが…」と伝えると、担当者も「じゃあこちらは…」となりやすいのだとか。
事故物件を借りたいというと喜ばれるかと思いきや、意外と一筋縄ではいかないのですね。勉強になりました。
住みたいけど気になる…そんな人は入居前にお祓い・供養をしよう
「安いしきれいだから事故物件に住みたいけど、やっぱり色々と気になる」という人は、入居前にお祓い・供養を依頼してもいいかもしれません。
事故物件に注目が集まっていることも関係しているのか、最近では出張お祓い・供養のサービスも出てきているそう。
費用はお気持ちで…とのことらしいですが、自然死なら3万円、自殺なら5万円、他殺なら7万円くらいになるそうです。
気になる人はもちろんですが、その物件で亡くなった人を弔いたいという気持ちがあるなら入居前に供養をしてもいいかもしれませんね。
まとめ
墓近物件や事故物件にはメリット・デメリットがあるので、住むかどうか迷っている人はよく考えてから決めるようにしましょう。
不動産屋さんに質問したり、内見時に物件の立地や部屋の雰囲気を確認したりと、できる限りしっかりと見極めることが大切です。
後悔のない住まいを探すためにも、ぜひ上記を参考にしてみてくださいね。
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