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- 契約予定の賃貸物件をキャンセルしたい!それって可能?契約後や理由も解説
目次
現在賃貸物件を探している皆さん、数ある賃貸物件の中から「ここに住む!」と決めたタイミングで、より条件が良い賃貸物件情報が舞い込んできたらどうしますか?
基本的に申し込み後でも、契約前であれば賃貸物件の変更は可能です。
しかし不動産会社に物件決定の意思を伝え、申込金なども支払っていた場合、その物件をキャンセルして違う賃貸物件に変更することはできるのでしょうか。
このように、一度住むと決めた賃貸物件の契約をキャンセルし、違う賃貸物件にしても良いのかどうか迷う方は意外と多いようです。
今回は、そんな賃貸物件の申し込みや契約キャンセルに関するお話です。
契約前に申込金を支払った賃貸物件のキャンセルは可能?
現在引越しを検討しているAさん。
割と条件が良い賃貸物件が見つかり、不動産会社へ契約する意思を伝えて申込金を支払いました。
次の休みの日に正式に契約することになっていましたが、今朝別の不動産会社から「Aさんが希望していた条件に合う賃貸物件のキャンセルが出ました」との連絡が入りました。
その物件は、今の賃貸物件を見る前に一度内見した物件でしたが、内見直後に別の方から申込が入ったといわれて諦めたお部屋。
しかもAさんが契約しようとしている物件より好条件のお部屋なので、キャンセルが出たとの連絡を受けてかなり迷いが出たようです。
「できれば今契約予定の賃貸物件をキャンセルして、元々希望していた賃貸物件を契約したいけど、既に申込金は支払ってしまっているし、どうしよう・・・。」と悩むAさん。
果たしてこの場合、Aさんは申し込み後の賃貸物件をキャンセルできるのでしょうか。
契約書にサインする前であれば原則キャンセルは可能
先述のAさんのケースでは、結論から言うと申し込み後であってもキャンセルは可能です。
賃貸物件の契約は契約書を取り交わして初めて成立します。
申し込み後、申込金を支払っているけど契約書にまだサインをしていないという段階ならキャンセルしても違法にはあたりません。
もし契約の意思を伝えた時や、申込金を支払う時に「これ以降キャンセルはできません」と不動産会社の担当営業者に言われていたとしても、契約書にサインをしていないのであればキャンセルできます。
また、申込金の返金もできるのでキャンセルの際はその旨も伝えましょう。
大家さんや不動産会社からの心証は悪くなる
ただし、いくら契約前でキャンセルできるからといっても、大家さんや不動産会社からしてみると、せっかく契約までこぎつけた話が契約直前に破談になってしまうのはとても大きな痛手です。
通常、賃貸物件というのは、入居希望者が現れて申込金を入れた時点で募集を止めてしまわないといけません。
大家さんや不動産会社は入居希望者が契約後にスムーズに引っ越すことができるように、色々準備を進めていきます。
そのため、申し込み後にキャンセルになった場合、こうした準備に費やした時間が全て無駄になってしまうのです。
さらに、入居希望の条件として家賃の値下げや仲介手数料無料などの条件を受け入れてくれた場合、そうした好意も全て無駄となりますよね。
もしあなたが賃貸物件を経営する大家さんだった場合、申し込み後、申込金まで入金してもらったら「この人は本気で契約したいと思ってくれているんだな。よかったな。」と思っています。
あなたが契約後に気持ちよく引っ越してこれるように準備をはじめます。
ましてや家賃の値下げは、大家さんにとっては大切な収入源を減らすことになるため、断腸の思いで決断するもの。
契約してくれることを条件に値下げしたのに、結局契約に至らなかったら「契約しないなら、始めから値下げ交渉なんてしないでくれ」と思いますよね。
申し込み後キャンセルされた方が、同じ大家さんや不動産会社が管理する別の賃貸物件を契約したいと申し出た場合、「どうせまたキャンセルするのではないか」と、その方に対する心証が悪くなるのは当然です。
それでもどうしても契約をキャンセルしたいという方は、同じ大家さんや不動産会社とはもう契約できないかもしれないという覚悟を決めてから申し伝えましょう。
不動産会社が取引を行う際にどんな立場にいるのか理解すると、より理解できるかもしれません。
下記では賃貸契約する前に知っておいてほしい「取引様態」について解説していますので、ご一読ください。
契約書にサインした後のキャンセルは可能?
これまで「申し込み後、契約締結前のキャンセル」についてお話させていただきました。
ここからは「契約書締結した後のキャンセル」いわゆるサインをした後のキャンセルについてのお話です。
実は契約書にサイン後に契約をキャンセルしたいという相談も意外と多いのですが、サイン後、契約締結日以降のキャンセルはできません。
というのも、訪問販売や通信教育など一般的な契約ではクーリング・オフ制度が適用できますが、賃貸物件を含む不動産契約に関してはクーリング・オフ制度は適用外なのです。
もし契約書にサインした後にキャンセルする場合、基本的には「未入居退去」もしくは「違約金が発生する可能性」があります。
<未入居退去>
賃貸借契約書を交わした後は、キャンセルではなく契約後、即退去手続き(解約)をする流れになります。
賃貸借契約に双方が納得した上で契約の合意・締結をするために「重要事項説明」が義務付けられているので、契約後は解約が必要になります。
口約束で破棄することはできません。
一度入居したのと同じ扱いなので、仲介手数料、礼金、前家賃など戻ってこないお金もあります。
即退去といっても、1カ月分以上の家賃はかかります。
なぜなら多くの賃貸契約では数カ月前までに退去連絡を必要としているからです。
契約日の翌日に退去届を出しても、退去、いわゆる解約の日付は1カ月後となってしまいます。
入居・使用していない場合は、清掃費や敷金は返還されることもありますので相談してみましょう。
どんな理由で退去するにしろ、契約後はお金がかかってしまうのは辛いですよね。
別の家をすぐ探さないといけない状況になった際は、いえらぶ物件検索を利用すると良いかもしれません。
初期費用や入居日など、こだわった条件で検索できます。
違約金発生の可能性
契約時に、特約を結んでいるケースがあります。
例えば「2年未満の退去には違約金〇○円を支払うこととする」などの条件が付きの契約です。
フリーレントや不動産会社のキャンペーン時などに見られますが、必ず重要事項の説明の際に「口頭」での説明があります。
このような契約の場合には、違約金が発生する可能性も考えられるでしょう。
必ず契約書の内容をよく確認しましょう。
契約前のキャンセル料についての相談が下記にて紹介されています。
消費者保護の観点から支払う必要のないと判断されるキャンセル料もあるようです。
はご自身のケースについて詳しく相談したい場合は、下記のリンク先から無料の相談も可能です。
まとめ
売買物件より動く金額が小さいとはいえ、重要な問題となる賃貸物件の契約キャンセル。
申し込み後であっても、「契約締結前」であればキャンセル・返金される。
「契約締結後」はキャンセル不可・未入居退去となるのが一般的というお話でした。
賃貸物件の契約についてお悩みをお持ちの方は、ぜひいえらぶ不動産相談コーナーにて、プロの不動産会社スタッフに相談してみてください。
お気軽に利用して悩みの解決につながれば幸いです。
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Writer この記事を書いた人
- いえらぶコラム編集部
- 不動産業界・賃貸物件に関する広報活動を行いながら、現在はいえらぶGROUPのライターとして活動中。おもに、不動産・賃貸物件・税金・片付け・車といった暮らしに関わる記事を執筆しています。